よく聞かれる質問に答えます〜展示会事務局編〜

こんにちは。今回は私達の業務の1つ「展示会事務局」にまつわるお話をしたいと思います。展示会事務局とは、企業や団体が展示会を開催する際に設置され、その展示会が円滑に運営されるように、事務作業やプロジェクトの進行管理等を行う専門部門です。その業務内容は多岐にわたります。
展示会事務局を行っていると、出展者の方から色々なご質問をお受けします。
日々イベントに携わっている私達にしてみると、聞き慣れた言葉やルール、当たり前の商品、資材でも、出展企業様にしてみると、「え?それって何ですか?」と思うことがありますよね。
今回は、実際に出展者の方からよく聞かれる質問について、回答含めて具体的に書いていきたいと思います。
電気工事についてよく聞かれる質問
Q1:電気の一次工事、二次工事の違いって何ですか?
【一次側幹線工事】
会場電源から、貴社のブース内で電気が使用できるようにするために電力供給(ブレーカー設置含む)を行う工事。
【二次側電気工事】
貴社ブースに供給された電力から、コンセントや照明器具等を設置する工事。
です!
一次側幹線工事は、事務局指定の工事業者が行います。
二次側電気工事は、事務局へ依頼したり、自社で電気工事会社へ手配したりします。
自社手配の場合、多くは、ブース施工を装飾業者へ依頼する際に、電気工事も一緒にお願いし、装飾業者が電気工事業者を手配するパターンが多いかと思います。
なぜこの質問をよくされるのか?と考えてみたのですが、それは、「一次側幹線工事と二次側電気工事でそれぞれ工事費が別にかかる!」というところにあるのではないかと思います。工事内容の違いがはっきりわからないと、何だか2回も同じような費用を請求されているのでは?という不安がありますよね。
イベントの電気工事の場合、一次側幹線工事と二次側電気工事は必ず発生するものとご理解いただけますと幸いです。
Q2:どれくらいの電気容量を申し込めばいいですか?
ブース内で電気を使いたい場合、「電気工事申込書」で申し込みます。
その際、必要な電気容量を記載する欄があり、1kw単位で申し込むことが多いです。
「自分たちのブースは1kwで足りるかなー?」「2kw必要かなー?そうなると費用が2倍だなー。」と悩む方がいるかと思います。費用は少しでも抑えたいですよね。
出展者の方が持ち込まれる、電気を使う自社展示商品の電気容量までは予測できませんが、展示会でよく使用される主な機材の電気容量一覧をご用意してみました。
これらの機材は、事務局に手配をお願いできるオプション備品にもよく出てくる機材です。
必要機材、必要台数で容量を計算してみてください。
Q3:ブースに照明が無いと暗いですか?
個人的には、ブース照明はあった方が良い!と思っています。
明るいブースの方が、来場者も立ち寄りやすいですし、展示物や製品を魅力的に見せることができるからです。
限られた予算の中で、照明の効果を最大限に活かして頂くために、照明器具の種類ごとの用途をまとめてみました。
困った時は、アンカーにご相談ください。出展内容に合った照明プランをご提案させていただきます。
その他のよく聞かれる質問
Q1:「への字」って何ですか?
ブース床面にカーペット(展示会でよく使われるのは「パンチカーペット」)を敷いた際、端の部分がめくり上がらないように抑えるものです。
切りっぱなしのカーペットの端が隠されるので、見た目を美しく仕上げる目的でも使用されます。
カーペットと同系色のへの字を使うことが多いですが、デザイン的にあえて色を変えて設置する場合もあります。
断面がひらがなの「へ」の字型をしているためこう呼ばれています。
Q2:ブース壁面にポスター等は貼れますか?
貼れます!ただし、展示会のブースのほとんどは「オクタノルム(OCTANORM)」と呼ばれるシステム部材で作られています。オクタノルムは再利用可能な部材の為、「撤去時に粘着剤が残らないようにお願いします!」と、補足説明をさせていただいています。
ポスターやパネルなどを壁面に掲示する場合には、下記のような方法をお勧めしています。
・フレームなどがついていないポスター類は、弱粘着のテープまたは貼って剥がせるテープを使用する。
・フレーム付きパネルで、吊ることができるものは、壁面の上部にS字フックをかけ、チェーン等で吊り下げる。
(S字フックとチェーンは事務局へ依頼できるオプション備品でも手配可能な場合が多いです)
壁面パネルは構造上、重量物を吊ることはできません。もし重量のあるものを掲示したい場合は事前にご相談ください。
Q3:(展示物の)保険ってかけた方がいいですか?
展示物や出品物の、運送中や展示中の損害を補償する保険があります。
私達も出展マニュアルを作成する際、「必要に応じて保険をかけることをお勧めします」といった表現を記載します。保険の補償内容や掛け金等については、保険会社によって様々です。保険をかけることは必須ではないですが、大事な機材や商品が破損したり、紛失したりした際の補償ですので、ご検討いただくと良いかと思います。
最後に
展示会に出展しよう!となった場合、目的やコンセプトの立案・決定、事前準備、当日の運営、来場者へのアフターフォローとさまざまな業務が発生します。
担当者の方は通常業務+展示会準備で大忙しです。
特に事前準備の段階では、出展手続きや各種申請書類の提出の締め切りがあり、私たちのような展示会事務局から催促の連絡がきたりします。
出展者の方がお忙しいこと、中々内容が決めきれず申請書類の記載ができないでいること、きっと様々な事情があるのだろうなと、私たちも推察いたします。
今回書かせていただいた、よく聞かれる質問以外でも、「これってどういう意味ですか?」「ここには何をかけばいいんですか?」などわからないことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。出展者の方のサポートをするのも展示会事務局の大切な業務の1つです。私たちは出展者の方にご満足いただけるよう精一杯ご対応いたします。