頼りにしている仲間のちょっとした、はなし-木工造作編
イベントを開催するために必要なすべての商材が札幌市の隣、石狩市に集結する。
2階建のレンガ調の事務所棟。その1階スペースにある作業場。
それが彼の居場所である。
今回は展示ブースや看板など木工造作の全てを担う
棟方のちょっとした、はなし。
職歴は、車屋→アパレル→木工
社会人になって初めて就職した先は、自動車メーカー。今の仕事とは縁もゆかりもない職種だった。
その後についた仕事は、アパレル販売。自分のお店を持つ経営者。ニューヨークなど海外へ自ら買い付けにも行っていた。
当時から手先は器用な方でDIY好き。商品の陳列棚の製作や、店舗の内装を自分でおこなったりしていた。
そろそろアパレル販売も潮時かな・・・
そんな事を思っていた頃、彼の器用さを知ってか知らずか、ある日知り合いに誘われ入ったところが看板や内装を手がける会社。彼は29〜38歳までの9年間そこで働き、現在の仕事の基礎を学んだ。
自動車メーカー → アパレル販売 → 看板・内装業・・と全く繋がらない職を渡り歩いてきた彼が次に選んだのはイベント木工造作。38歳で縁あってアンカーに入社。
イベント木工造作って?
イベント木工造作って、どんな物を作っているのか?
展示会ブースの造作、什器の製作、看板の製作etc・・・。
イベントを行う上で木工で作っているものは結構多い。
営業とデザイナーがお客様へ提案する展示会ブース。
かっこよく見えるブースはそれなりに、仕様が複雑な時もある。
でも、そんな時は逆にやりがいを感じるという。
「じゃー、展示会ブースに比べたら、看板製作は楽な方ですね。」と聞くと「そんなことないよ!」と言いながらこんなエピソードを教えてくれた。
看板製作を侮るな!
30〜40枚程度の看板製作がある案件を受注したと、営業から第一報が入った。
その程度なら、難無くこなせる数量。ところが数日後、「もう30枚追加です。」との連絡。その数日後「80枚追加です。」その後更に「40枚追加になります。」
もはや追加のレベルではない。最終的に400枚ほどの看板を製作。
当初から、400枚あるとわかっていれば、外注を使うなどの方法もあった。
しかし、徐々に追加になった為、結果的に一人でやりきった。
後半は本番日も近づき、スピード勝負だったそう。
この話を聞いた時私は、彼がいるおかげで木工造作を内製化できていることにつくづく感謝し、本当にありがたいことだなと思った。
コスト意識
コロナ禍や世界情勢によるウッドショックで、材料の調達が難しい時期。
彼は人脈をフルに活用し、「材料がないから作れない!」ということは一度も言わなかった。
コストを常に意識してくれて、何も言わなくても、いつも材料費を最小限におさえた作りにしてくれる。
日々のこと
趣味は筋トレ。ハマりすぎて自宅にホームジムまで作ってしまった。
体が資本の仕事。自身のメンテナンスは怠らない。
その成果はちゃんと現れているようで、体内年齢を測定したら実年齢よりマイナス10歳だったとか。
彼がやりがいを感じ、面白がってくれるような造作がある仕事をこれからもどんどんやっていきたい。